ノートPCでもゲームがしたい - ゲーミングノートPC編

こちらの記事ではゲーミングPCについて解説した。

ゲーミングPCというとデスクトップ型PCをイメージする人は多いだろうが、ノート型PCでもゲーミングPCは存在する。

だが、ゲーミングノートPCについて調べると、デメリットを大きく取り上げデスクトップ型PCを絶対としてしている記事も散見される。

だが、ノートPCである事をメリットと考え、ノートPCの形でゲーミングPCとして両立したいと考える人もいるだろう。

今回の記事ではそんな人のために、ゲーミングノートPCを解説していく。

ゲーミングノートPCのメリットとデメリット

ゲーミングノートPCを語る上で、必ずと言っていいほど上がるテーマがデスクトップ型と比較してのメリットとデメリットだ。

特にデメリットに偏ったネガティブな解説が目立つテーマでもある。

というわけで、改めてゲーミングノートPCのメリットとデメリットをまとめてみた。

メリット

  • 設置場所を選ばない&持ち運びができる
  • 別途、ディスプレイやキーボードといった周辺機器を用意しなくて済む
  • 家庭用ゲーム機より高性能
  • バッテリーを搭載している

デメリット

  • デスクトップ型のゲーミングPCに比べて性能が低い
  • 排熱性が悪い為熱が籠りやすい
  • 静穏性が低い
  • 拡張性が無い

大きくまとめるとこんなところだろうか。

メリットとデメリットを比較すると、メリット側は「その形状故のプレイスタイルの幅広さ・汎用性」がメリットになる。

デメリット側は「デスクトップ型と比較した時のポイント」がデメリットとして印象付けられる。

そんなメリット・デメリットを、次の項ではより詳しく見て行こう。


ゲーミングノートPCのメリット

〇設置場所を選ばない&持ち運びができる

これは文字通りだ。持ち運びが出来る事によって自身の好きな場所で好きなゲームができる。

これは家の中に限った話ではなく、例えば出張先でもゲームが出来るようになる。

こういった事から、ある意味ゲーミングノートPCを選ぶ最大の理由になり得るだろう。

別途、ディスプレイやキーボードといった周辺機器を用意しなくて済む

これもノートPC特有のメリットだが、デスクトップPCの様に別途ディスプレイやキーボードを用意する必要がない。

デスクトップPCでは用意しなければならないディスプレイだが、どれだけ安くても1万程は最低掛かる金額だ。これがゲームを意識した高機能なディスプレイだと3万を超える価格が多くなる。

ゲーミングノートPCであれば、PCの性能に合わせた最適なディスプレイが用意され、また難しい設定もなくすぐ使える。

その他キーボードについても同様で、唯一用意した方が良いのはマウスくらいであるが、デスクトップPCに比べれば掛かる負担はゲーミングノートPCの方が少なく済む。

家庭用ゲーム機より高性能

現状だと限られたゲーミングノートPCのみのメリットになってしまうが、RTX 3060以降のGPUを搭載していればTFLOPS換算でPS5を上回ることが出来る。

ただしデメリットの欄で詳しく記載するが、デスクトップ版とノートPC版のGPUは全く同じというものでは無いため、あくまでも目安として考えてほしい。

〇バッテリーを搭載している

バッテリーのメリットは、PCがどこでも使えるというだけのものではない。ノートPC全般に言える話だが、不意な停電によって作業が中断されない事が最大のメリットである。

デスクトップPCやサーバー等で使用する事が多い機器でUPS(無停電電源装置)という周辺機器がある。これは停電等の電力障害が発生した時に、PCやサーバーを安全にシャットダウンするための猶予を作る為の装置だ。

デスクトップ型でUPSを用意しようとすると金銭的にも中々大変だが、バッテリーを搭載しているノートPCだからこそUPSがある場合と同じようにすることが出来る。


ゲーミングノートPCのデメリット

デスクトップ型のゲーミングPCに比べて性能が低い

これは避けようがなく仕方がない部分でもある。

性能を高めたPCパーツ程、より発熱する傾向にある。この熱を如何に処理するかが難しい。

デスクトップ型はその広いスペースでもって大型の空冷ファンや水冷装置等を設置でき、如何に発熱してもある程度満足のいく冷却が出来る。

片やノート型は限られたスペースで冷却をしなければならない。

ノート型に搭載できる冷却装置で賄える程度の発熱量に抑える必要がある為、必然的にPCパーツの性能を抑える事になってしまう。性能を抑えればその分発熱しなくなるからだ。

一例を挙げればGPUだ。ゲーミングノートPCの紹介に「RTX 3060搭載」と記載があってもしっかりとスペック表を見てほしい。「RTX 3060 Laptop」と記載があればノートPC向けに設計されたGPUを搭載していることになる。

これは【Laptop】と付かないデスクトップ版RTX 3060と比べると、概ね2割ほど性能は下回る。

発熱の問題は仕方のない事ではあるのだが、結果としてデスクトップ型よりも性能が劣る結果となってしまう。

排熱性が悪い為熱が籠りやすい

前述のデメリットに関連するが、スペースが限られているので冷却ファンは小型になりがちだ。その都合、デスクトップ型に比べ排熱性が低い。

またゲーミングPCである以上、ゲーム中はPCパーツの性能を存分に発揮することになるので、発熱しやすく適切な熱処理が出来ないと熱も籠ってしまう。

また、周囲の環境によっては排熱が間に合わなくなり、PCに熱が籠り故障の原因となる場合もある。

その様な場合は、外付け用のノートPC用ファンで対処するという感じになることが多い。

〇静穏性が低い

冷却を行うためのファンが小さい為、まず高音のファンノイズが出やすい傾向にある。

また、冷やすために高速でファンを回すことになる為、よりファンノイズが出る。

〇拡張性が無い

これはノートPCの宿命だ。ノートPCの専用設計である以上、パーツの換装といった事は基本的に出来ない。

機種によってはメモリの交換やストレージの交換が出来る機種があるが、マザーボードに直接ハンダ付けされている場合もあるので、こういった換装も視野に入れている人は要注意だ。

まとめ

ここまでゲーミングノートPCのメリット・デメリットを簡単にまとめてきた。

ゲーミングPCという分野において、これらのメリット・デメリットの捉え方は様々だろう。

つまるところ、ゲーミングPCに何を求めるかという部分に回帰してくる。

そんなことから、性能面だけを見てしまえばデスクトップ型のゲーミングPCには敵わないが、ノート型だからこそのメリットに大きな魅力を感じた場合は唯一無二の選択肢である。

ゲーミングノートPCの解説はここまでとなるが、次のページではどんな機種を買って良いか、前回の記事と同じように予算別オススメゲーミングノートPCを見て行こう。