フレイバーテキスト選 クロニクル

 こんにちは。スマイルです。今回はクロニクルのカードを見ていきます。クロニクルは第4版の拡張セットとして発売されたカードセットです。

・・・え、何その売り方?

 イクサランの相克を最後に廃止されましたが、かつてマジックのセットはブロック制という構造に基づいて発売されていました。大型セット一つの後に続編となる拡張セットが一、二個続き、複数のセットで一つのブロックを構成するという形です。
 例として、タルキール・ブロックはタルキール覇王譚、運命再編、タルキール龍紀伝で構成され、それらはタルキールという次元を舞台とした一続きのストーリーになっています。

 クロニクルはそういった意味での拡張セットではなく、第4版に付随するセットであり、ルール上も、クロニクルのカードは第4版のカードとして扱われます。変則的ではありますが、そもそもブロック制も何も定まっていない頃の話なので。

 収録カードは当時の基本セットの例にならって再録のみですが、日本語版としては初めて印刷されたカードばかりなので、しっかり目を通していきましょう。

血染めの月

陰鬱な光が見渡すかぎりにあふれ、すべてを深紅に染め上げた。

今回のかっこいい枠。

 現在もモダン・レガシーで活躍しているこのカード。そのフレイバーテキストは、全ての特殊地形を山へと染め上げるカード効果を忠実に反映したものとなっています。

ゴブリン穴掘り部隊

「この地下からだったら、城壁をまるごと崩せるな!」
「へい、大将。でも、わしらはどうやって逃げるんで?」

今回のゴブリン枠。というかデジャヴ。

アシュノッドの人体改造器

力さえ手に入るなら、人間でなくなってもかまわないと考えるような者は、アシュノッドにもほとんど見つけられなかった。

 某次元に、嬉々として全身をスライム化したり、カニの手足を生やしたりするギルドがあるんですが、紹介しましょうか?

不滅のオーラ

テオダールは戦いのただ中を平然と歩きまわり、素手で剣をひったくっては投げ捨てていった。そしてついには、すべての者がテオダールの前に平伏した。

 フレイバーテキスト特集にもかかわらず、イラストネタに言及することをお許し願いたい。しかし、それにしても・・・何なんだ、これは?

 頭部が鳥の人間というのは、エジプト神話のホルスをモチーフにしているのかなと思いますが、そのポーズは・・・DAIGOさん?

驚きの壁

あまりにでたらめな姿であるため、犠牲者の大半は、驚きの壁が動いていることにすら気づかない。

フレイバーテキスト特集にもかかわらず、イラストネタに(ry

 古いカードには構図がよく分からないイラストが多い印象がありますが、こいつは公式も認める意味の分からなさ。

翠玉トンボ

ひるがえり 矢となり襲う 虫の影
――― 作者不詳「トンボの俳句」

まさかの俳句。
原文も英語俳句(というものがあるそうです)で書かれています。

“Flittering, wheeling,/ darting in to strike, and then/ gone just as you blink."
—"Dragonfly Haiku," poet unkown

原文のニュアンスを保ちつつ、日本語としても自然な形で訳された名フレイバーテキストです。

対峙の壁

人生における障害のあまりに多くがそうであるように、対峙の壁もまた幻影にすぎない。実体があるとすれば、それは、直面する者の思い込みと集中とによってもたらされたものである。

 僕も先日、「今月中にあと10本くらい記事書いといて」と言われました。無理ゲーだと思いますが、多分気のせいです。強く生きます。

 クロニクルのフレイバーテキスト紹介は以上になります。楽しんでもらえたのであれば幸いです。お読みいただきありがとうございました。

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