フレイバーテキスト選 インベイジョン
こんにちは。スマイルです。今回紹介するのはインベイジョン・ブロックの第一セット、インベイジョン。
ラースやメルカディアでの冒険を経てドミナリアに帰還したウェザーライト一行ですが、時を同じくして、ファイレクシアの軍勢が攻め込んできます。
<次元の門>
空は裂け、大気は割れてかき乱れた。ドミナリアへのファイレクシアの侵略がついに始まったのだ。
インベイジョン、プレーンシフト、アポカリプスの三セットを通して描かれる、ファイレクシアとの最終決戦。ウェザーライト・サーガもいよいよ佳境を迎えます。
一方、インベイジョン・ブロックは多色をテーマに掲げており、派手で強力な多色カードの多くでも知られています。
単色と比べて使用できるデッキが限られる多色カードは強めにデザインされる傾向がありますが、インベイジョンもその例に漏れず、吸収やヤヴィマヤの火のような、当時のスタンダードで大活躍したカードが収録されています。
ストーリーもトーナメントシーンも盛り上げたインベイジョンは、歴代でも指折りの人気セットだったようです。さて、セットの解説はこのくらいにして、フレイバーテキストを見て行きましょうか。
ゴブリンのスパイ
「あいつ、おいらたちの仲間だろ?」
「ああ」
「じゃ、なぜこっちをこそこそ探るんだ?」
「おれに聞くなよ」
自分のライブラリートップを公開状態にするゴブリン。次のドローを見据えて行動できるようになるのは良いのですが、相手に手の内を晒してしまっては意味がありません。
たかが1マナ1/1に何故こんなデメリットを付けたのかって?
僕に聞かないでください。
マナの迷路
勝利への道を1本しか知らない者は、勝利を望むことはできない。
――― 無明の予見者
複数の勝ち筋やゲームプランを持っておくのは、デッキ構築やサイドボーディングの常套手段。アグロデッキにコンボを仕込んだり、ノンクリーチャーデッキがサイド後にクリーチャーを投入したり、ですね。
ところでこのセリフの人物、無明の予見者は、伝説のクリーチャーにもかかわらず固有名がありません。「無明じゃなくて無名では」と言いたいところですが、その正体は有名なあの人、というのはよく知られた話です。
抹消
バリンは家族を弔うべく、トレイリアをまきの山と化した。
全てのアーティファクト、クリーチャー、土地を破壊するという強力なリセット呪文です。8マナという重さと、打ち消されない効果。これぞ必殺技という感じがしていいですよね。
しかし、ここに描かれているのはバリンの最期。ファイレクシアの手により妻と娘を失った彼が、その身とともに敵を滅ぼした場面でもあります。その呪文の凄まじさと術者の想いがカード全体から伝わって来るようです。
果たし合いの場
「お前はおれを止められると思ってるのか?」とサーボが歯をむき出して言った。 「お前を殺せると思ってるよ」とジェラードは答えた。
攻撃およびブロックを行うクリーチャーを一体のみに制限するエンチャント。イラストには、ジェラードとファイレクシア軍の司令官、サーボ・タヴォークの一騎打ちが描かれています。
ちなみに、ジェラードのサイズが3/4なのに対して、サーボは7/4。おまけに、サーボは伝説のクリーチャーへのプロテクションと、伝説のクリーチャーを破壊するタップ能力を持っています。
ストーリー上はジェラードが勝利した戦いですが、彼は一体どうやってサーボを倒したのでしょうか…。
合同勝利
不完全な部品を組み合わせて、完全な機械を作ることは可能だよ。
――― ウルザ
サーボ・タヴォークを倒したことで、ドミナリア連合軍はファイレクシア軍の第一陣を退けることに成功します。合同勝利は、そのストーリーを踏襲した特殊勝利カードです。
全ての基本土地タイプの土地と、全ての色のクリーチャーをコントロールするという厳しい条件が設定されていますが、通れば文字通りゲームに勝利できるという夢あふれる効果と、全員が協力して勝利を手にするというフレイバーから、カジュアル人気の高い一枚です。
構築での実績は乏しいものの、当時のスタンダードデッキである再供給ファイアがX火力に替わる勝ち手段として採用することもあったようです。相方は5色クリーチャーのクロウマト。
白のクリーチャーであり、青のクリーチャーであり、黒、赤、緑のクリーチャーでもあるので、一枚で5色のクリーチャーを揃えることが出来ます。これなら簡単に合同勝利出来ますね。
…ん?合同勝利?
平穏
疫病がドミナリアからすべてを奪ったが、夢だけは奪えなかった。エラダムリーは夢だけで十分であることを祈った。
パンデミックの終息と世界平和を願いつつ、今回はこの辺で。
インベイジョンのフレイバーテキスト紹介は以上になります。楽しんでもらえたのであれば幸いです。お読みいただきありがとうございました。
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